薬屋、シアトルに移住する

アメリカで薬剤師になるべく奮闘中の日本人薬剤師の日々を綴ります。アメリカで買える便利な市販薬のこととか、英語のこととか。

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アメリカで買える便利な市販薬 ー薬の選び方編ー

さて、日本から持参した薬がなくなったけど、アメリカの薬はなんか強そうだしどうしよう、とお困りの方。ちょっとしたコツをお伝えしたいと思います。

もちろん医師からの紹介状や薬の一覧、それぞれ英訳があればそのままこちらの医師や薬剤師に丸投げしましょう。そんな準備してこなかったあなたへ。

 

1.成分名(ジェネリック名)、英語名を調べる

まず何とかして必要な薬のジェネリック名を調べてください。ジェネリック医薬品を使っている方はその名前がそのまま成分名ですので第一段階クリアです。

日本の処方薬でも、ものによってアメリカでは市販薬だったりするので、とりあえず調べてみることをおすすめします。

主成分のカタカナ名の横に、英語名が書いてあることが多いと思います。それが今回必要な名前!

 

たとえばナイキサンという薬を探すとします。

検索すると、ナプロキセンというジェネリック名とNaproxenという英語名が出てきます。探すのはNaproxen。ナイキサン、とこちらの薬剤師に聞いても名前が違うので分かりません。

 

2.同じ成分の薬を探す

では先ほど例にあげたNaproxenを探しましょう。

ちなみに1で見つけた英語名を書き出し、薬剤師さんに見せて聞くのも良いと思います。薬名の発音が分からなくてもI am looking for this medication、と言って見せれば探してくれるはず。もしここでYou need a prescription for thisと言われたら、一度医師からの処方箋をもらわなくてはいけません。あきらめてプライマリケア医に予約をいれましょう。

日本で市販薬の場合はアメリカでもほぼ市販薬ですので、見付けられると思います。(漢方とか一部の薬はなかなか売ってないですけどね…)

 

見るのはパッケージの裏。

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拡大して、ここ!↓

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Drug Facts

Active ingredient

その下。Naproxenという文字が見えますね。

ALEVEというロゴの下にも書いてあります。箱を失くしてしまったときはこちらをチェック。

このALEVEがブランド名、一般的に知れ渡っているのはこの名前です。一般のアメリカ人に聞いたら99%がALEVEを、50%がNaproxenを知っていると答えるんじゃないでしょうか。数字に根拠は全くありません。勝手なイメージ。

 

3.用量を計算する

もし同じ名前の薬が見つかったのなら、それは同じものですので同じ用量を服用してください。気を付けなければいけないのは一錠あたりに含まれる薬の量がものによってちがうという点、同じ量になるように計算してください。

例えば日本のNaproxenは1錠100mgですが、こちらは200mgのものが主流。さらに350mg錠や500mg錠も存在します。用量の多いものはExtra Strengthとパッケージに書いてあることが多いので注意してください。 

もし100mg1錠を1日3回飲んでいたなら、200mgを半分に割って1日3回、といった形です。ちなみにこちらでは薬局で薬を半分に割ったりはしてくれませんので、ピルカッターが安く売っていますし、薬局でタダでくれるところもあります。半分に割ることで効果が損なわれる薬もありますので、不安な方は薬剤師さんに確認してくださいね。

 

アメリカの薬が強いとか良く効くとかそういういことではなく、定められた用法が日本のそれより多いことが多いのです。体格が違ったり、人種によって持っている肝酵素に差があるかららしいのですが、その辺は私もまだ勉強中です。扱っている薬自体は(特にOTCは)日本とそれほど変わりませんので、ご心配なく。