ヒルドイドソフトの不適切使用とおすすめ保湿クリームの話
日本の薬剤師さんブログをよく回覧するのですが、
ヒルドイドソフトの不適切使用が何かと話題になっているようです。
ヒルドイドソフト不適正使用とは?
そんなに大きな事件という訳でもないのでご存知ない方も多いと思います。
ヒルドイドソフト軟膏という処方箋医薬品があるのですが、本来皮脂欠乏やケロイド(傷跡)改善のために処方されます。
しかし、これを美容クリームとして使うと良いらしいという情報がネット上で氾濫し、子供に処方されたものを親が使ってしまったり、皮膚科で処方をお願いし保険適用で安く大量にゲットするという困った方々が増えてしまったようなのです。
これは正式には保険適用の詐称ということで違法です。し、なんて医療費の無駄遣いだ!という話になっているみたいですね。
アメリカでそんな不適正使用が起きない理由
これがアメリカだったら、と考えてみたのですが、利用できるものは何でも利用するアメリカ人、もしも日本と同じシステムだったら乱用はもっとひどいことになっていると思います。ではどうしてそんなことが起きていないのでしょうか。
例えば患者の目的のクリームを医者が言う通りに処方したとしましょう。
目的のクリームが保険会社の指定する薬一覧に入っている場合
処方箋が薬局に送られ薬局で処方箋のチェック。
処方箋の指示(顔に1日2回、小粒大など)に従って、薬剤師が処方された量が何日分になるかを計算します。例え医師が50gのチューブを10本処方したとしても、薬剤師が100gあれば90日もつはず、と計算したらその場で受け取れるのは2本までです。残りはリフィルとして後程受け取れますが、一度90日分の薬を受け取った場合、次回その薬を受け取れるのはおよそ70日後です。(処方日数x75%が経過した後)
例えば腕の傷跡に、と処方されているのに全身に使って早くなくなってしまった場合、たとえ医者に行って新しい処方箋をもらったとしてもどこの薬局も受け付けてくれないのです。(厳密には受け取れはしますが、全額自己負担)
コンピュータで保険情報はすべて管理されているので、次に調剤可能な日付や指定薬品の一覧に入っているかどうかなど一瞬で分かります。例え違う薬局へ行って薬をもらい、先月はもらっていないなどとウソをついても一瞬でバレてしまうのです。
指定する薬の一覧に入っていない場合
→全額自己負担、もしくは代用薬へ変更
どうしてもその薬でないといけない理由(以前に〇〇と××を試して効果がなかった、など)を医師もしくは薬剤師が保険会社に連絡するとカバーされる薬もあります。
その他にも、医師もしくは薬剤師が検査値を伝えないとカバーされない薬、などいろいろ制限があります。必要な薬なのに保険の審査で数日待たなければいけないケースなどもあるので、厳しいのが一概に良いとも言えないのですが。。
ヒルドイドソフトの代替品
代替品を挙げてくださっている方がいらっしゃいましたので紹介させていただきます。私も本当にこれで十分だと思います。ニベア大好き。
アメリカでの代替品-保湿クリームの場合
ヒルドイドの主成分、ヘパリン類似物質はheparinoidと呼ばれます。が、これアメリカでは売られていないようです。ヨーロッパでは青あざ傷跡の改善目的で市販されているみたいですね。
アメリカで買える保湿目的のクリームなら私のおすすめがあるので紹介させてください!
CeraVe $10.52 16 oz (453g)
まずはこれ!これ実は勤務先の薬局の洗面台横にご自由にどうぞ、な感じで置いてあるんです。で回手洗ったあとに塗るようにしてたらまぁ良いこと。冬でも手荒れと無縁です。皮膚科でこれ処方されるのも良く見ますが、処方箋使うと調剤料や技術料などなぞのチャージが発生し高くなるので、大体市販品をおすすめします。
NIVEA Soft $5.39 6.8oz (192 g)
ご存知ニベア。青缶より少しクリーム感が少な目で、のびが良いように思います。私はこれ、洗顔後に顔に使ってます。ていうか見てくださいこの量に対する驚きの安さ。顔だけに使うとまるで使い終わらないので手足にもたまに使いますが、、使っても使ってもなくならないですこれ。前回買ったのいつだったっけ、、とよく感じます。
Neutrogena Hydro Boost water gel $14.99 1.7 oz (48g)
上記2点と比べるとちょっとお高いこれ。夏のクリームのべたつきが嫌な時期に使います。ジェルなので使用感がすっきりして好きなのですが、ジェルなので減りも早く、コスパでは上記2点に劣ります。いや、美容クリームにしては普通に安いんですけどね。感覚麻痺してきました。笑
ヒルドイドの話から始まりーのおすすめ保湿クリームでした!